《精錬所》は日本の近代化における「廃墟」に、戦後日本文化を表象した「廃屋」をコラージュし、建築の機能と一体となった六つの作品により構成された、「日本」へのメッセージである。それらの作品は総称として《ヒーロー乾電池》と名付けた。 (「柳幸典 犬島ノート」解説より) |
犬島アートプロジェクトは1995年に柳によるコンセプトの提示から始まった。そのコンセプトは、産業遺跡(1909年に建設された銅の精錬所、1919年に閉鎖)をアートワークとして再生させるというもの。着想から10年以上の時を経た2008年に、この遺跡は美術館として生まれ変わったが、その特異な外観は保持されたままである。 |